旅するチョウで知られるアサギマダラが、関西各地に飛来している。和歌山県日高町・美浜町境の西山(標高328・7メートル)の山頂付近では、300匹以上のアサギマダラが、フジバカマの花の上を飛び回る幻想的な光景が見られる。
アサギマダラは夏を過ごす北海道から、南西諸島、台湾などに越冬する「あさぎ色」のチョウ。全国各地の飛来地では、市民団体によるマーキング調査が行われており、チョウの羽には、油性ペンで捕獲した場所、日付などが書き込まれている。調査によると、秋の南下の際には、2千キロ以上移動する個体も確認されているという。
西山はアサギマダラの飛来地として知られ、秋になると自生する植物に集まっていた。昨年、日高町などが、マーキング調査や観光地化のために、好物とされるキク科のフジバカマの畑を整備した。「アサギマダラの谷」と名付けられ、1カ所に数百匹が集まるようになったという。
西山では、天候によっては11月中旬ごろまで飛来が続く。(金居達朗)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル